Japanese
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特集 創薬を視野に入れた呼吸器疾患の病態解明
COPDの創薬ターゲット
New Drug Development of Chronic Obstructive Pulmonary Disease
高木 弘一
1
,
町田 健太朗
1
,
井上 博雅
1
Koichi Takagi
1
,
Kentaro Machida
1
,
Hiromasa Inoue
1
1鹿児島大学大学院医歯学総合研究科呼吸器内科学
1Department of Pulmonary Medicine, Graduate School of Medical & Dental Sciences, Kagoshima University
pp.525-531
発行日 2015年6月15日
Published Date 2015/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404205716
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はじめに
慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary diseases;COPD)は,タバコ煙を主とする有害物質を長期にわたり吸入曝露することで生じる肺の慢性炎症性疾患である.近年,大規模臨床試験において,薬物介入が呼吸機能やQOL,運動耐容能を改善させ,増悪の頻度を抑制することが示されているが,現在COPDに対する第一選択薬である長期間作用性β2刺激薬(LABA)や長時間作用性抗コリン薬(LAMA)は気管支拡張作用が主な作用機序であるため,COPDの発症メカニズムに応じた治療薬として抗酸化薬,抗炎症薬,ステロイド耐性改善薬などの開発が試みられている(図1)1).本稿では,COPDの創薬ターゲットについての最近の知見をまとめる.
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