巻頭言
肺の代謝機能
北村 諭
1
1自治医科大学呼吸器内科
pp.361
発行日 1989年4月15日
Published Date 1989/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404205451
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筆者が最初に"肺の代謝機能"に関心をもったのは,今から約20年前のことであった。当時,筆者は原澤道美博士(東京大学名誉教授,現東京逓信病院長)の御指導により"肺および胸管リンパ循環の調節機構にかんする研究"という非常にユニークなテーマで学位論文を仕上げた後に,医局から杉並区にある浴風会病院に派遣されていた。当時の院長は高名な尼子富士郎先生で,内科には亀山正邦博士(京都大学名誉教授,現住友病院長),大友英一博士(現浴風会病院長)など錚々たるスタッフがおり,特に神経内科領域の研究がエネルギッシュに行われていた。
筆者は30人の入院患者を受け持ちながら,老人の肺機能,特にkyphosisの影響などについて臨床研究を行うこととなったが,亀山正邦先生からは臨床および臨床研究を通して実に多くのことを学ばせていただいた。
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