2頁の知識
肺の手術と肺の機能
北本 治
1
1東京大学伝染病研究所附属病院
pp.26-27
発行日 1956年10月10日
Published Date 1956/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662201281
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肺結核患者などに肺切除又は胸廓成形を行うのは,元来,その人の病気を除き又はよくして社会的活動が出来るようにするためであるから,手術を行つて病気が除がれ,又はよくなつても肺機能が過小となり,社会的活動に支障を生ずることになつては,目的に合致しないことになる.
ところが手術はうまくいつたが,手術後の肺機能が不足して「生存」はできたが「活動」出来ないという人々があり,手術後肺機能がギリギリ一杯であつたため,インフルエンザ流行の際にそれに罹つて肺機能が不足し,ついに死亡したという例もある.
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