Japanese
English
Bedside Teaching
気管支喘息でのステロイド投与の原則
Principle of steroids therapy in patients with bronchial asthma
鶴谷 秀人
1
Hideto Tsurutani
1
1国立療養所南福岡病院
1The National Minami-Fukuoka Chest Hospital
pp.1245-1252
発行日 1987年12月15日
Published Date 1987/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404205161
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副腎皮質ホルモンが気管支喘息に用いられたのは1950年である。この年hydrocortisoneが合成され,その後鉱質コルチコイド作用をはじめ望ましくない全身作用が少なく,抗炎症作用の強い糖質コルチコイドglucocor—ticoid (steroid)が合成されて,1955年にはpredni—solone,1956年にはmethylprednisoloneが合成されている1)。
ステロイド剤が喘息に使用されて以来37年であり,その間の経験が示す有効性は他剤になく卓越して,言わば喘息治療の切り札であることは誰しも否定しえないところである。しかしながら,ステロイド剤が持つ軽重さまざまな副作用や依存性を思うときその適応時期や投与量の決定に少なからず逡巡し,投与後も副作用出現に対して不安を抱くのも事実である。そこで,ステロイド剤の作用機序,効果発現の過程,投与の実際などを整理してステロイド使用の原則を考えてみたい。
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