特集 小児日常診療でその薬を使うとき・使うべきでないとき
III アレルギー
38.気管支喘息と吸入ステロイド薬
足立 雄一
1
1富山大学 大学院医学薬学研究部小児発達医学
キーワード:
Steroids
,
喘息
,
吸入投与
,
治療成績
,
病勢悪化
,
禁忌(治療)
,
服薬指導
,
長期投与
Keyword:
Administration, Inhalation
,
Asthma
,
Steroids
,
Treatment Outcome
,
Disease Progression
pp.1590-1591
発行日 2016年12月1日
Published Date 2016/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/J00639.2017086310
- 有料閲覧
- 文献概要
吸入ステロイド薬(ICS)は,気管支喘息の長期管理において基本となる薬剤である.1990年代にガイドラインが示され,それとともにICSの使用が普及するにつれて,喘息死ばかりでなく夜間や時間外に喘息発作のために救急受診する小児の数が激減し,今では長期入院を要する小児はほとんどいなくなった.ICSの利点は,直接患部に比較的高濃度の薬剤を届けられることと,薬剤の特性として肝臓へのファーストパスでそのほとんどが失活することである.そのため,ステロイド薬の全身投与にくらべて副作用の発現がきわめて少ない.
Copyright © 2016, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.