Japanese
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Current Opinion
気管支喘息の治療―吸入ステロイド療法の現状
Medications for Asthma:Current situation of inhaled corticosteroids
成島 道昭
1
,
中村 貴幸
1
,
鈴木 一
1
Michiaki Narushima
1
,
Takayuki Nakamura
1
,
Hajime Suzuki
1
1昭和大学藤が丘病院呼吸器内科
pp.85-89
発行日 2005年1月1日
Published Date 2005/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100012
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気管支喘息における吸入ステロイド治療の最近1年間の話題
気管支喘息は気道過敏性および可逆性気道閉塞に関連した慢性の炎症性気道疾患であり,気道炎症を確実に制御することが慢性期治療の第一義と考えられている.その主役をなすと考えられているのが吸入ステロイドであり,最近わが国で出された喘息予防・管理ガイドライン2003(JGL2003)1)では,その使用に当たって以前のガイドライン(JGL1998)でみられた国際ガイドラインとの相違点を統括し,全体的にGINA20022)との整合性を意識した内容に整理された.
成人喘息では,その重症度はステップ1(軽症間欠型),ステップ2(軽症持続型),ステップ3(中等症持続型),ステップ4(重症持続型)の4ステップに分けられており,ステップ2~4においては吸入ステロイドを主体とした薬物療法を推奨している.数少ない違いとして,GINA2002ではステップ1において必要時の短時間作用性吸入β2刺激薬の使用が推奨されているのに対し,JGL2003では最少量の吸入ステロイドの使用も考慮するとなっている.なお,ここでいうステップ1における最少量とはBDP-CFCで200μg/日であり,同様にステップ2(低用量)では200~400μg/日,ステップ3(中用量)では400~800μg/日,ステップ4(高用量)では800~1,600μg/日が推奨量とされている.
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