巻頭言
術後急性呼吸不全に想う
小松 作蔵
1
1札幌医科大学第二外科
pp.1211
発行日 1987年12月15日
Published Date 1987/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404205155
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外科手術,なかでも私どもの専門分野である胸部外科領域においては,呼吸不全は古くて,新しいテーマである。近年,手術適応はますます拡大の方向にあり,さらに,高齢者社会を迎えて70歳以上,ときには80歳以上でも手術対象となってきている。
血液ガス分析がほとんどの施設で日常頻繁に行われ,臨床症状を呈する以前に病態を把握することが可能となり,呼吸不全に対する治療もより早期に行い得るようになってきた。また,綿密な呼吸管理にもかかわらず呼吸不全が進行した症例に対する治療法も,機械呼吸による管理をはじめとして,著しい進歩を遂げている。
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