Japanese
English
特集 内部障害(Ⅰ)
肺気腫のリハビリテーション
Rehabilitation Programs for the Emphysema.
木田 厚瑞
1
,
石橋 朝子
2
,
福島 保喜
3
Kozui Kida
1
,
Asako Ishibashi
2
,
Yasunobu Fukushima
3
1東京都養育院付属病院呼吸器科
2東京都養育院付属病院リハビリテーション部
3東邦大学医学部第二内科
1Department of Respiratory Disease, Tokyo Metropolitan Geriatric Hospital.
2Department of Rehabilitation, Tokyo Metropolitan Geriatric Hospital.
3Department of Internal Medicine, School of Medicine, Toho University.
キーワード:
リハビリテーション
,
肺気腫
Keyword:
リハビリテーション
,
肺気腫
pp.583-589
発行日 1982年6月10日
Published Date 1982/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104766
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Ⅰ.肺気腫(Emphysema)の概念
Emphysemaという言葉は,ギリシャ語のair-containningもしくはinflated―空気で膨んだ状態を意味するものとして,例えばsubcutaneous emphysemaのように間質組織内に病的に空気が流入貯溜した状態を表現する言葉として使われてきた1).
肺の末梢構築の崩壊,拡張像をemphysemaという言葉で表現したのは,Laennecであるとされているが1),その後の約150年間は,肺気腫に関する研究は,ほぼ停滞状態をむかえることになる.1952年,Gough,Wentworthらは,拡張したヒト肺の大薄切片標本を作製し,肺気腫を形態学的に2型―小葉中心性肺気腫(centri-lobular emphysema; CLE),汎小葉性肺気腫(pan-lobular emphysema; PLE)があることを明らかにした.この後,肺気腫に関して形態学的,生理学的に種々の問題点が明らかにされたが,今日においても,例えば発生原因の一つを取りあげてみても,なお,不明な点が少なくない.
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