Japanese
English
特集 呼吸調節—最近の話題
呼吸器疾患患者の呼吸
Significance of inspiratory activity in chest disease with and without hypercapnia
大塚 洋久
1
,
山田 順
1
,
本間 和夫
1
,
宮本 又吉
1
,
片桐 真人
1
,
宮尾 裕之
1
Hirohisa Otsuka
1
,
Jun Yamada
1
,
Kazuo Homma
1
,
Matakichi Miyamoto
1
,
Masato Katagiri
1
,
Hiroyuki Miyao
1
1北里大学医学部内科
1Dept. of Internal Medicine, Kitasato University
pp.469-473
発行日 1987年5月15日
Published Date 1987/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404205051
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はじめに
Whitelaw1)が呼吸中枢活動の指標として1975年に提唱したP0.1は,当初,呼吸器疾患における換気応答異常のメカニズム解明に活用されたが,その後の研究の進展につれて,呼吸中枢活動の指標としての限界が指摘されるようになった2)。一方,生理学的意義は別として空気呼吸中のP0.1の値を,呼吸管理の指標として利用することが試みられている3,4)。我々は1977年から空気呼吸中のP0.1が閉塞性肺疾患などで高値となることについて,労作時呼吸困難を有する患者の呼吸努力もしくは呼吸促迫の指標として報告してきた2,4〜10)。空気呼吸中のP0.1は影響因子が多いので総合的指標と解するほかなく,それ以上の意味づけは困難である。そこで,それと密接な関係があるが比較的意味づけしやすい現象として,このたびはP0.1とVT/Ti,VEの相互関係(Goldbergらのeffective inspiratory impedance)の異常に注目した。
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