Japanese
English
解説
肺拡散能検査の限界
Limitation of clinical use of pulmonary diffusing capacity
松岡 健
1
Takeshi Matsuoka
1
1防衛医科大学第三内科
1Department of Internal Medicine III, National Defense Medical College
pp.829-834
発行日 1986年8月15日
Published Date 1986/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404204908
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はじめに
臨床的に最もポピュラーなDLco 1回呼吸法検査は多くの病院で使用されているが,繁雑性があり,安価でない。その上肺拡散能力検査法DLは,1914年Krogh1)の時代から,何が測定でき実際には何を測っているかが1つの命題であり,いまだ問題点が解明されていないのが現状である。たとえばDLは肺を単一モデルとみなした場合の拡散能力であるという大きな仮定があり,当然実際には種々の不均等分布によってかなり影響される。
つまり本検査は種々の問題点がある。しかしそれをふまえたうえで何らかの機能異常および病態を検出できるのではないかと考え,解説してみたい。なおDLのいろいろな方法論および原理は諸先輩の論文16,17,21,22,37〜40)を参照していただきたい。
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