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肺循環における解剖学的シャント(true shunt)量を知る方法として提唱された100%酸素投与法1,2)は最近の研究ではその信頼性が乏しいとされ3),さらに吸入気酸素濃度(FIO2)を変えるに従って変動する肺内シャント(venous admixture)率を検討することさえ特に酸素投与中の場合は臨床的に困難であり,さ程有用でないとする報告が多い4〜6)。
事実著者の臨床的検討においても,喫煙歴を有さず,既往歴および現症に肺疾患がなく各種肺機能検査で正常である健常者に100%酸素を約15分間吸入せしめた場合,動脈血中酸素分圧(PaO2)は必ずしも670 torr付近を示さず,A-aDO2の開大が認められ,シャント式より約8%の肺内シャント率が算出された7)。room air呼吸時にPaO2が正常値を示す健常者に8%もの解剖学的シャントが存在すると解釈することは理論的にも,臨床的にも不可能である。従って,room air呼吸時には存在しなかったvenous admixtureが,100%酸素吸入によって肺の機能的異常を招来しそのために肺内シャント率が増加したと解釈する立場がある。
Foundamental investigation on the difference of partial pressure of oxygen between gas and liquids which were distilled water, plasma and whole blood under equilibration was performed using IL meter 813 at the temperature of 37℃.
IL meter was enough accurate to show high partial pressure of oxygen of the gases used.
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