Japanese
English
研究
気管支喘息合併本態性高血圧症患者に対するβ1-選択的遮断剤,Acebutololの使用経験
The Effect of Acebutolol, β1-Selective Bloccker, on Patients with Essential Hypertension and Asthma
中島 道郎
1
,
川合 満
2
,
倉沢 卓也
2
,
前川 伸夫
2
,
木野 稔也
3
,
満安 清孝
3
,
大島 駿作
3
Michiro Nakashima
1
,
Mitsuru Kawai
2
,
Takuya Kurasawa
2
,
Nobuo Maekawa
2
,
Toshiya Kino
3
,
Kiyotaka Mitsuyasu
3
,
Shunsaku Oshima
3
1京都市立病院呼吸器科
2京都大学結核胸部疾患研究所内科第一
3京都大学結核胸部疾患研究所内科第二
1Dept. of Respiratory Disease, Kyoto City Hospital
21st Dept. of Inter. Med., Chest Disease Research Institute, Kyoto Univ.
32nd Dept. of Intern. Med., Chest Disease Research Institute, Kyoto Univ.
pp.809-817
発行日 1982年8月15日
Published Date 1982/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404204060
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1978年に発表されたWHO高血圧専門委員会のレポート1)によれば,高血圧症の治療薬として,β-受容体遮断剤(以下β-遮断剤)が,降圧利尿剤と並んでその第一選択薬に取上げられている。しかし,同時にうっ血性心不全,遅脈,AVブロック,閉塞性肺疾患ならびに末梢動脈不全などの患者には投与すべきでないと謳ってある。このように明らかに使用範囲に制限があり,効果もさほど"切れ味"がよいわけでもなく,また作用機序も今一つ判然としていないのに欧米では人気があるというからにはどこか良い所があるのであろう。だとすれば,気管支喘息患者で本態性高血圧症を合併している患者はかなり多いわけであるが,もしも上記の禁忌事項にもかかわらず,喘息患者に投与可能なβ-遮断剤が存在しうるならば,それは患者にとっては大きな福音となるに違いない。
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