臨時増刊特集 これだけは知っておきたい治療のポイント 第2集
II.循環器疾患
5.高血圧の治療
本態性高血圧に対する降圧剤の選択
吉永 馨
1
1東北大第2内科
pp.1797-1799
発行日 1978年12月5日
Published Date 1978/12/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402208155
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
高血圧の治療に当たって,二次性高血圧症を鑑別・除外することが大切である.二次性高血圧症は治療方針が違う.本稿では本態性高血圧症の治療についてのみ述べる.もっとも,慢性腎炎などに伴う高血圧は,二次性高血圧症ではあるが,本態性高血圧症に準じて治療される.
次に降圧剤の選択を考えることになるが,ここでは外来治療の場合を考えよう.悪性高血圧や心不全を伴う高血圧など,極めて重症なものは入院加療が必要である.また,使う薬剤も特殊なものが多い.限られた誌面ですべてを述べつくすことはできないので,外来治療で繁用される薬剤について述べたいと思う.外来治療で用いる薬剤といっても,現在市販されているものだけでも100種を越えるほど多い.これらを適切に選択し,最大の治療効果をあげることは簡単ではない.
Copyright © 1978, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.