呼と循ゼミナール
心臓病の非観血的診断法—(6)三尖弁閉鎖不全
吉川 純一
1
1神戸中央市民病院循環器センター内科
pp.616
発行日 1982年6月15日
Published Date 1982/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404204015
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三尖弁閉鎖不全(tricuspid regurgitation:TR)の多くは相対的に生ずるものである。多くは僧帽弁疾患ないし先天性疾患ないし肺性心に由来する右心拡大に際して出現する。このTRは日常臨床上少なからず見られるものであるが,意外と診断の難しい疾患の一つであった。それは,従来からTRの診断に利用されている聴診・心音図や頸静脈波曲線に一定の限界が存在するからである。しかしながら,最近になってコントラストエコー法や超音波パルス・ドプラー法がTRの診断に利用されるようになり,様相は急転しつつある。
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