特集 呼吸機能の正常値と予測式
Airway occlusion pressure
菊池 喜博
1
1東北大学医学部第1内科
pp.503-505
発行日 1982年5月15日
Published Date 1982/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404203988
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安静換気中に気道を閉鎖し,その時発生する口腔内圧をAirway (Mouth) occlusion pressureと呼ぶが,一般的には吸気開始後0.1秒(100msec)後または0.15秒後の圧の値を用いる事が多く,これらをそれぞれP0.1(P100)およびP0.15と呼ぶ。 Airway occlusion pressureを呼吸中枢のefferent activityの指標とする考え方は,四肢骨格筋をisometric contractionさせた時の発生張力はそのEMG activityと直接関係している1)という考え方とほぼ同じであり,心筋のisovolumetric contrac—tion時のdp/dtを心の収縮力の指標として用いる考え方とも類似したものである。
Airway occlusion pressureの測定は,1973年Grun—steinら2)が麻酔猫で呼吸中枢活動の指標として用いたのに始まるが,その後Whitelawら3)は,これをヒトに応用しその生理学的検討を行なうと共に,呼吸中枢活動の指標としての有用性を示した(図1)。
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