解説
Leriche症候群
松本 昭彦
1
Akihiko Matsumoto
1
1横浜市立大学医学部第1外科
11st Dept. of Surgery, Yokohama City Univ.
pp.1293-1299
発行日 1979年12月15日
Published Date 1979/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404203474
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Leriche症候群という言葉は,循環器疾患を専門にしているものにとってはきわめて馴染みの深い言葉ではある。これは周知のように,1940年にRené Lericheが彼の経験例をもとに発表したものがそのはじめになっているのであるが,彼自身の発表が多少不正確さがあるにせよ,今日彼の考えていたであろう通りの概念として使用されてはいないように思われる。これは脈なし病あるいは大動脈炎症候群の概念が研究者により多少異なっているのに似ている。そこで発表当時Lericheが考えていた概念を正確に伝え,この上に立って今日的な考え方からLeriche症候群について解説を加えたい。
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