解説
steady state
吉田 稔
1
,
関 雅彦
1
Minoru Yoshida
1
,
Masahiko Seki
1
1福岡大学医学部内科
1Pulmonary Division, Intern. Med., Fukuoka University
pp.257-262
発行日 1979年3月15日
Published Date 1979/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404203331
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
呼吸生理学において,しばしば恒常状態,steady stateという言葉が用いられるが,その定義あるいは概念については必ずしも明確でない点もある。従って呼吸生理における種々の現象を理論的,実験的にまた臨床的立場から把える上からも,恒常状態というものをできるだけ明確にし,正しく理解しておくことが大切である。
呼吸生理学において取り扱われるガス交換の理論1)は主として恒常状態におけるものであり,低O2,高CO2吸入に対する換気反応や,恒常状態法によるCO肺拡散能力測定5〜7),更には種々の異常環境(低圧,高圧,低温,高温など),運動負荷の場合8,9)などでもその評価にあたっては常に恒常状態というものを考慮しなければならない。
Copyright © 1979, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.