Japanese
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特集 急性呼吸不全
急性呼吸不全
Acute respiratory failure
吉良 枝郎
1
,
泉 三郎
1
,
鈴木 俊光
1
Shiro Kira
1
,
Saburo Izumi
1
,
Toshimitsu Suzuki
1
1自治医科大学呼吸器内科
1Jichi Medical School
pp.563-568
発行日 1977年7月15日
Published Date 1977/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404203065
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急性呼吸不全というとPaCO2の増高があり,PaO2は低下し,pHはacidosisに傾き,PaO2を増加させようとしてO2吸入療法を不用意に施行するとCO2ナルコーシスを来す状態,これらの血液ガスの異常を是正するためには気管内挿管,人工呼吸のrespiratory careを要する病態をすぐ考えてくる。Campbellの"Respiratory failure"と題する論文1,2),また同名のSykes, McNicolおよびCampbellによる単行本3)の第1版および第2版をみても,内容はこれら症例に関するものでほぼ終始し,かかる連想が発動したとしてもいたしかたない。しかしここでもう一度呼吸不全の定義に立ち戻ってみる必要があるように思える。
少くとも呼吸不全と題して意味しているものと肺不全と言うものとが今や同義語となっていることは間違いない。
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