今月の主題 呼吸不全の臨床
呼吸不全の概念と病態生理
慢性呼吸不全
吉良 枝郎
1
,
土井 義之
1
,
高橋 さつき
1
,
見元 達朗
1
1順天堂大学医学部・呼吸器内科
pp.734-735
発行日 1990年5月10日
Published Date 1990/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402900180
- 有料閲覧
- 文献概要
●慢性呼吸不全は急性呼吸不全の延長か
厚生省難病対策「呼吸不全」調査研究班(横山班長)では,呼吸不全および慢性呼吸不全の診断基準を以下のようにまとめている.すなわち,1)室内気吸入時の動脈血O2分圧が60Torr以下となる呼吸障害,またはそれに相当する呼吸障害を呈する異常状態を呼吸不全と診断する.
2)呼吸不全を動脈血CO2分圧が45 Torrを越えて異常な高値を呈するもの(II型)と然らざるもの(I型)とに分類する.
3)慢性呼吸不全とは呼吸不全の状態が少なくとも1カ月持続するものをいう.
Copyright © 1990, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.