Japanese
English
装置と方法
直記式ベクトル心電計
Direct Writing Vectorcardiograph
竹内 馬左也
1
,
林 直樹
1
,
定 利勝
1
Masaya Takeuchi
1
,
Naoki Hayashi
1
,
Toshikatsu Sada
1
1東京大学医学部第4内科
1The Fourth Department of Internal Medicine, University of Tokyo
pp.1045-1049
発行日 1976年12月15日
Published Date 1976/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202989
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目的
ベクトル心電図は通常の12誘導心電図で得られない診断情報をあたえ,その有用性が認められているにもかかわらず,未だ十分には普及していないのが現状である。その理由はベクトル環の解析に抵抗を感ずるなど,その他色々の原因が考えられるが,大きな理由の一つは従来のベクトル心電計はブラウン管オッシロスコープ上の表示を写真撮影する方式であり,標準12誘導心電図が現像式から直記式となり,急速に普及したことを考えると,現在のベクトル心電計が写真撮影方式で,しかも繰り返し出現する心電図波形の一心拍のみを抽出撮影する機構の困難繁雑さがその原因の一つと考えられる。
なお最近はポラロイドカメラが普及しており,取り扱いの煩雑さはある程度軽減されたが,画面のサイズが限定されており,撮影後のデータ整理などの問題も残っている。また従来はベクトル環が次の心拍のものと重つたり,欠けたりする傾向があり,P, QRS, T, U環などの任意の部分を選択的に記録することは非常に困難であった。
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