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装置と方法
直記式コンプライアンス計の試作
Our Direct Writing Compliance Meter
仁木 偉瑳夫
1
,
内田 良行
2
,
笹川 公介
2
,
大嶋 正二郎
2
,
宮田 健
3
Isao Niki
1
,
Yoshiyuki Uchida
2
,
Kosuke Sasagawa
2
,
Shojiro Oshima
2
,
Takeshi Miyata
3
1京都府立医科大学臨床検査部
2京都府立医科大学丸本内科
3京都府立医科大学河村外科
1Dept. of Clinical Technology, Kyoto Prefectural Medical University.
2Dept. of Internal Medicine, Kyoto Prefectural Medical University.
3Dept. of Surgery, Kyoto Prefectural Medical University.
pp.525-527
発行日 1965年7月15日
Published Date 1965/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201471
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はじめに
レオロジーの立場から肺の機能と構造とをむすびつけて研究しようとする試みが多くなされて来た。最近のエレクトロニクスの進歩に伴い測定技術もいちじるしく向上してこの試みに十分応用出来るものとなりつつある。即ち電気圧力計で,食道・口腔内圧差(transpulmonary pressure)を,ニューモタコメーターにより気速を,その電気的積分により気量を同時に得てこの〔P〕〔V〕〔V〕の三要素をもととして圧気量図と圧気速図をつくりこれによって肺の粘弾性の分析を行なうものである。またブラウン管やXYレコーダーでリサージュを直記して分析する場合もある1,2,3)。これらの力法は研究には適しているが日常の臨床検査の目的に利用するにはいろいろのわずらわしい点がある。即ち電気的調節がかなり難しく特に積分回路(気速→気量)の安定性や較正に問題があり呼吸基準位との関係も判りにくい。また分析に時間がかかり機械が高価につく点等がある。したがってすぐれた研究方向ではあるが広く一般化して利用されているとはいい難い現状であろう。この欠点をいくらかなりとも軽減しようとして直記式コンプライアンス計が二,三考案され実用化されている。即ちNissel & Ehrner4)の,中村・滝島5)の,世良の6)およびGodartのCompliance testである。
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