Japanese
English
特集 心臓の収縮と拡張
ヒト心室の圧容積関係とその展開
Pressure-Volume Relationship in Man and Its Development for Evaluation of Cardiac Function
松尾 裕英
1
,
北畠 顕
1
,
松本 正幸
2
,
浜中 康彦
2
,
伯耆 徳武
2
,
高橋 良夫
2
,
別府 慎太郎
2
,
大原 龍彦
2
,
土井 光徳
2
,
辻岡 克彦
2
,
千田 彰一
1
,
仁村 泰治
2
Hirohide Matsuo
1
,
Masayuki Matsumoto
2
1大阪大学医学部中央臨床検査部
2大阪大学医学部阿部内科
1The Centr. Lab. for Clin. Invest., Osaka Univ. Med. School
21st Dept. of Med., Osaka Univ. Med. School
pp.301-312
発行日 1976年4月15日
Published Date 1976/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202888
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心室の圧容積関係は心臓の収縮,拡張機能の一表現としてとらえられ,その情報の解析により種々の収縮,拡張に関するパラメータを抽出しうる。しかし,ヒトの心室での圧容積関係を求めるに際しては若干の困難を伴うため,日常臨床においてかかる面から検討しようとする方策は普遍的な方法としての地歩を占めるに至らなかった。
まず,容積計測という点から考えると,その信頼性よりシネアンギオグラフィが第一に挙げられる。しかし,この方法でも現在のところ,左室容積にその対象が限られ,右室については右室を4面体1),ないしプリズム体2)とした検討もなされているものの確立した段階には至っていない。また,左室についてもその施行の繁雑さ,生理的状態からの離反,造影剤注入に伴う容積自体への影響や不整脈出現といった,侵襲的方法による誤差が問題点として登場する。
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