Japanese
English
特集 心臓・大血管の超音波診断
高速度超音波心臓断層法
High-speed ultrasono-cardiotomography
西村 欣也
1
,
日比 範夫
1
,
神戸 忠
1
,
坂本 信夫
1
,
竹村 靖彦
2
,
中川 和雄
2
,
佐藤 茂
2
Kinya Nishimura
1
,
Norio Hibi
1
,
Tadashi Kanbe
1
,
Nobuo Sakamoto
1
,
Yasuhiko Takemura
2
,
Kazuo Nakagawa
2
,
Shigeru Sato
2
1名古屋大学医学部第3内科
2東芝玉川工場医用電子設計部
1The 3rd Dept. of Intern. Med., Univ. of Nagoya, School of Med.
2Toshiba Tamagawa Works
pp.923-931
発行日 1975年10月15日
Published Date 1975/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202824
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I.メカニカル高速度超音波心臓断層法
1.高速度超音波心臓断層法
心臓の超音波断層法のためには通常の走査方法では一枚の断層像が完成しないうちに拍動により,心臓各部が変動してしまうため,特別な方法を必要とする。心臓断層法の一つとして,心拍同期によるスキャナ動作とブランキングを同時あるいは別々に制御し,心臓のある時相のエコーを集積して,心臓の静止像を得る方法1)がある。この方法は一枚の断層像を得るためには数心拍を必要とすることや,心房細動などの不整脈に影響されやすい難点がある。これに対して,高速度走査で直接心臓の拍動を瞬時画像として得る方法2)〜8)が検討されてきた。高速度走査では直接心臓各部のダイナミックな動きをリアルタイムで観察でき,検査部位が探しやすく,不整脈にも影響されず,短時間で検査を終了することが可能であると考えられる。しかし従来の心拍同期法による集積画像は密な断層像が描けるのに対して,高速度走査法は高速走査による瞬時画像のため,粗い画像となる。このため,実用的な高速度走査法として考慮すべきことは(a)充分心臓各部の動きが捕えられること,(b)画面のチラッキがないこと,(c)画像ができるだけ密で解像力があることである。
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