Japanese
English
特集 右心と左心
心室中隔の機能
The function of the interventricular septum
砂田 輝武
1
,
関 洲二
1
Terutake Sunada
1
,
Shuji Seki
1
1岡山大学医学部第2外科
12nd Dept. of Surgery, Okayama Univ. Medical School
pp.333-337
発行日 1975年4月15日
Published Date 1975/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202750
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特集「右心と左心」の編集責任者広沢弘七郎教授より,「心室中隔の機能」を表通り的発想ではなく,裏通り的な発想で考察するようとのご依頼を受けた。しかし心室中隔はかつて表通り的な取扱をうけたことがあったであろうか。心室中隔は心で大きな部を占め,しかも左心系と右心系が複雑に影響し合う心で,両心室共有の構成部分であり,直接に両心室機能に影響しうる唯一の部である。それにも拘らず心室中隔についての研究は少なく,その機能については全く常識的に処理された知識が多い。たとえば心室中隔は両心室の隔壁で,そのなかに刺激伝導系が内在するという以上に,隔壁の大きさの変化による両心室機能への影響,中隔の収縮性などについての深い考察がなされたことがあったであろうか。我々は心室中隔造設術を先天性心疾患の1つである単心室症の根治手術法と考え,心室中隔機能を検索する機会をえ多少の知見をえたので,諸家の研究結果とともに報告したい。
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