Japanese
English
原著
Vmaxの新しい測定法
The New Method for the Measurement of Vmax in the Intact Heart
松本 博志
1
,
長谷川 嗣夫
1
,
大窪 清司
2
,
森 清一
2
Hiroshi Matsumoto
1
,
Tsuguo Hasegawa
1
,
Kiyoshi Ōkubo
2
,
Sei-ichi Mori
2
1東京大学医学部胸部外科
2三栄測器株式会社開発部電気生理グループ
1Dept. of Thoracic Surgery, Faculty of Med., Univ. of Tokyo
2San-ei Instrument Co Ltd, Group of Electrophysiology
pp.1165-1169
発行日 1973年12月15日
Published Date 1973/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202571
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今日,循環生理学においては心筋収縮の力学的解析法が種々論じられており,分子レベルでの解析へと発展してきている。これは筋収縮に関するHuxleyら1)2)およびHuxley3)によって樹立された滑走説sliding theoryは心筋についても成立するとされ,心筋収縮の力学モデルとの間の結びつけがおこなわれたことに端を発する。そして心筋収縮の力学は摘出心筋についての実験的研究4)のみなならず生体拍動心についても検討8)〜12)され,その成果は心機能の指標として論議されている。その中でも心筋の収縮性contractilityを一番よく表わすものは収縮要素contractile elementの最大収縮速度Vmaxとされている。著者らはVmaxをanalog devicesを用いてon lineで測定する方法を考案5)6)7)し,その装置の特性ならびにこの方法で求めたVmaxと従来よりおこなわれている心内圧とその一次微分とより計算作図して求めた力—速度関係Force-Velocity Relationより計測したVmax (以下作図法Vmaxとする)とも比較検討し,この方法がより精度の高い方法であるという結論に達したので報告する。
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