研究
新生児の超微量血糖測定の検討
船津 多賀子
1
,
山下 文雄
1
,
林 真夫
1
,
伊藤 佑士
1
,
津川 信
1
,
高崎 好生
1
,
小池 茂之
1
,
吉浦 千尋
1
,
水本 隆章
2
,
山崎 晴一朗
2
,
久納 恒子
3
,
井手 速見
3
,
松山 文子
3
,
内田 節子
3
,
庄山 佳子
3
,
平田 英子
3
1久留米大小児科
2久留米大中検
3聖マリア病院
pp.374-379
発行日 1971年4月15日
Published Date 1971/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542917332
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まえおき
近年脳障害を残す重要な原因の1つに新生児の低血糖症が注目をあびている1-3,12-21).それに伴って診断の基準となる新生児の血糖測定法が問題となってきた1,2,19,20).これまで還元力によるHagedorn-Jansen法,Nelson-Somogyi法,百瀬法があるが,最近は直接法であるオルト・アミノビフェニール法6,24,25),O—トルイジン法6),O—トルイジンホウ酸法4,6),簡易法としてDextrostixなどの有用性が認識され超微量法も検討されている7).しかし新生児の血液は一般小児や成人と比べ多くの違った点があり(表1),血糖測定にあたっては特別の配慮が必要となる.現在新生児の血糖測定としては,グルコース・オキシダーゼ法(G-Oxyd.法と略す)が国際的な標準法として用いられているが1,2,19,20),われわれはG-Oxyd.法の超微量法と新しく佐々木匡秀によって改良考案されたO—トルイジンホウ酸法4)(O—TB法と略す〉の新生児用超徴量法の比較を行ない,いくつかの問題点を検討したのでここに報告する.
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