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特集 呼吸機能検査体系化への提案
スパイロメトリーの位置づけ—とくに呼吸機能検査体系のシステム化に関連して
Data Processing of Ventilatory Function Test
山林 一
1
,
大櫛 陽一
2
Hajime Yamabayashi
1
,
Yooichi Ogushi
2
1大阪成人病センター呼吸器科
2大阪成人病センター医用工学開発室
1Department of Respiratory Disease, Center for Adult Disease, Osaka
2Department of Medical Engineering, Center for Adult Disease, Osaka
pp.3-5
発行日 1973年1月15日
Published Date 1973/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202450
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20世紀の後半に入って,人間生活,社会構造はますます複雑多様化し,これに加うるにテクノロジーの進歩によりもたらされる情報量は膨大なものとなりつつある。このような事態に対処する一つの方策として登場したのがシステム化である。システム化とは,最小のresourseでもって最大のeffectを達成する体系をつくりあげることである。ここにresourseとは,経費,技術,人手,時間等である。システム化を試みるについて,まず最初に行うことは,システム化の目的の設定である。これを確認した上で,現状分析,情報取得から始まって,情報理論,制御理論,統計確率論等を応用して,その目的を達成するための最良のシステムを組上げる。
近年医学の分野にもシステム化の概念が導入され,とくに患者に最良の医療サーヴィスを与えるという目的で病院機能をシステム化する試みがなされつつある。病院機能のシステム化における重要な一つのサブシステムは各種臨床機能検査の自動化である。呼吸機能検査,とくにスパイロメトリーを中心とした簡単な換気機能検査の自動化は一部すでに実用化されているが,いわゆるシステムの一還として考慮されているものはなお少ない現状である。
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