Japanese
English
ジュニアコース
検査の限界(Ⅱ)1秒率による閉塞性肺疾患の診断と限界
One second vital capacity (%) in diagnosis of obstructive lung disease and its limitation
滝島 任
1
,
佐々木 英忠
1
,
佐々木 孝夫
1
,
金原 章郎
1
,
高橋 敬治
1
,
中村 隆
1
Tamotsu Takishima
1
,
Hidetada Sasaki
1
,
Takao Sasaki
1
,
Akio Kanehara
1
,
Keiji Takahashi
1
,
Takashi Nakamura
1
1東北大学医学部第一内科学教室
11st Department of Internal Medicine, Tohoku University, School of Medicine
pp.223-230
発行日 1972年3月15日
Published Date 1972/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202361
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閉塞性肺疾患の診断にスパイログラムが極めて有用なことはいまさら申すまでもなかろう。なかでもとくに1秒率(1秒量/肺活量%)は本疾患の診断のみならず,その程度を表わす指標として広く用いられている。
1秒率とは,簡単に言うと,できるだけ吸いこんだ空気を力一杯速やかにはき出す際,はじめの1秒間に吸入量(肺活量)の何%をはき出しうるか,能率を表わすものであり,健康者では80%以上を示すのが普通である。これに対し閉塞性肺疾患,すなわち気管支喘息,閉塞性気管支炎,慢性肺気腫などの患者では,1秒率は70%以下に低下し,ことに肺気腫では30%を下まわることがまれでない。
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