Japanese
English
Bedside Teaching
気管切開の適応
Reconsiderations on the Indication of Tachreotomy
橘 直矢
1
Naoya Tachibana
1
1東京大学医学部麻酔学教室
1Department of Anesthesiology, Tokyo University, School of Medicine
pp.1041-1045
発行日 1971年12月15日
Published Date 1971/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202336
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Ⅰ.気管切開術の適応についての考察
図1に示したように気管切開を行なって切開孔にカニュレを入れておくと,どういうことが起るか考えてみよう。声帯を空気が振動させるということがないから,声が出なくなるということはすぐ考えられる。気管支,気管からの分泌物は咽喉頭,口腔の方へ行かないで直接切開孔のところに出てくる。空気は切開孔から直接出入りして,これより口腔側の内腔部分は換気に関与しないですむ。食道の始まりは喉頭のところだ。等々の常識的な判断から気管切開術の特徴を列記することは容易である。すなわち,
(1)気道と食道とは分離される
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