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Bedside Teaching
Ellis-van Creveld症候群—軟骨外胚葉性異形成chondroectodermal dysplasia
Ellis-van Creveld Syndrome
石山 太朗
1
Taro Ishiyama
1
1大阪大学医学部第3内科学教室
13rd Department of Internal Medicine, Medical School, University of Osaka
pp.941-946
発行日 1971年11月15日
Published Date 1971/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202326
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Ⅰ.Ellis-van Creveld症候群とは
本症は1940年,ロンドンのRichard W. B. EllisとアムステルダムのS. van Creveldが自験各1例に,R. McIntoshの1症例1)を加えて共著で記載したものであって,外胚葉性異形成ectodermal dysplasia,多指症polydactyly,軟骨異形成chondrodysplasiaおよび先天性心疾患congenital morbus cordisを合併することによって特長づけられ,軟骨外胚葉性異形成chondroecto—dermal dysplasiaと名付けられた2)。McIntoshの1症例は先天性心疾患を欠いているが,1933年彼が小児科教科書に外胚葉性異形成の章で,歯牙形成不全の例として図示したユダヤ系アメリカ人の症例を,後年上記の2人が詳細なプロトコールの提供をうけて一括報告した。
本症は比較的稀な奇形を合併した症候群であるが,著者らが1例を経験した昭和37年当時までの約20年間に世界的に報告例は約30例にすぎない。症候群辞典をみると3),石田は本症の症状を表1のようにまとめている。この表を参照しながら次に記載する症例記録を続んでいただきたい。表中○印をした項目は自験例で認められた症状を示している。
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