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講座
人工弁置換後の心音図
Phonocardiogram after Replacement of Artificial Valve
渋谷 実
1
,
阿部 光樹
1
,
堀江 俊伸
1
Minoru Shibuya
1
,
Mitsuki Abe
1
,
Toshinobu Horie
1
1東京女子医科大学日本心臓血圧研究所
1Tokyo Women's Medical College, Heart Institute Japan
pp.227-235
発行日 1971年3月15日
Published Date 1971/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202244
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はじめに
リウマチ性弁膜症の外科治療として近年人工弁置換による手術が行なわれる。僧帽弁膜症,大動脈弁膜症,時に三尖弁膜症またはそれぞれの二弁膜症に一弁または二弁の人工弁置換が行なわれる。わが国では1963年から1965年頃にかけては,Starr-Edwardsのball弁が人工弁として最も多く臨床的に使用されたが,最近ではこのball弁の欠点を補うための各種の人工弁が開発され臨床的に使用されている。当研究所では榊原,新井により開発されたSAM弁が主に使用されている。人工弁の構造が異なるとそれにつれて,人工弁の作動の方式も異なり,血液の流れ方も異なる。従って心音図にも,心音または心雑音にも多少の変化はあると考えられる。以下人工弁の代表的なものの置換後の心音図について述べるが,置換後の心音図を理解するために必要な人工弁の構造をあわせて述べる。
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