Japanese
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ジュニアコース データのバラツキ(6)
心拍出量におけるバラツキ
Errors in Estimation of Cardiac Output by Dye-Dilution Method
宮沢 光瑞
1
,
石川 欽司
1
,
羽根田 隆
1
Kozui Miyazawa
1
,
Kinji Ishikawa
1
,
Takashi Haneda
1
1東北大学医学部第1内科学教室
11st Department of Internal Medicine, Tohoku University School of Medicine
pp.407-414
発行日 1969年5月15日
Published Date 1969/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202025
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いとぐち
心拍出量を測定する幾つかの方法のうち,現在信頼すべきものとして広く用いられているのはFick直接法と指示薬稀釈法である。正常人の心拍出量は性,年齢,体格などによって異なり,気温,気圧,湿度などの外的条件に伴う生体の代謝状態の変化によって変わり,体位,食事,運動,精神緊張などにより生理的に変動する。筆者の担当する標題は心拍出量におけるバラツキであるが,比較的安静恒常状態にある被検者の背臥位での測定値についてである。何事の測定においてもそうであるが,測定にさいしてどうしても避けられないいろいろの小さな原因が重なったと考えられる誤差がある。筆者は心拍出量の測定に色素稀釈法を汎用しているので,本稿では色素稀釈法よる心拍出量測定の実際,測定に伴う技術的ならびに生物学的誤差の要因,得られた測定値の評価などについて,筆者らの成績に基づき解説したい。
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