特集 運動の生理
巻頭言
1.運動負荷に関する覚え書き
笹本 浩
1
1慶応義塾大学医学部内科
pp.447-448
発行日 1968年6月15日
Published Date 1968/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201904
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運動を負荷すると,まず,換気がふえ,したがってO2消費も増加する。心拍数も上昇する。
この換気の増加する機序に対しては,古来,いろいろな学説が立てられ,現在も,なお,各種の実験・研究が行なわれている。主なものをあげてみると,運動中は,なにか特別のstimuliが発生するのであろう,とか,四肢のmechanoreceptorsやmuscle-spindle rece—ptors,あるいはGolgi organ,関節receptorsなどが刺激されるためであろう,とか,あるいは大・小循環系におけるbaroreceptorsが刺激されるためかもしれない,とか,なかにはcerebral factorsやperipheral proprioceptive stimuliなどの存在まで考えている人もあるが,これらは,いずれも決定的な因子とはいいがたい。
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