Japanese
English
臨床
術後呼吸管理の問題点
Postoperative Respiratory Care
渋谷 欣一
1
Kinichi Shibutani
1
1米国グラスランド病院麻酔科
1Department of Anesthesiology, Grasslands Hospital, New York, U. S. A.
pp.389-393
発行日 1968年5月15日
Published Date 1968/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201898
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手術直後は,手術の侵襲麻酔の影響下にあってしかも危険な時期であると考えられ,十数年前に回復室なるものが発足した。しかし実際に回復室が呼吸管理に当ってみると,開胸術を除く一般の術後の患者は,術直後だからという理由で特に困難があるわけではなく,気道の確保さえやればそれ以外に大した問題はなく,その後経験したポリオ,テタヌスの患者の呼吸管理に比べて,比較にならないほど容易であることが分かった。その後,回復室のアイデアは,外科以外の重症患者に広げられ,Intensive Care Unit (I. C. U.), Cardio-pulmonary Care Unit (C. C. U.)などの新語が生じた。筆者の病院でも1961年にI. C. U.が発足した。ここで主に取り扱ったのは,術後としては,開胸術・開心術・重症の腹部外科の患者であり,その他は,心不全・呼吸不全・腎不全などの内科の患者が半数を占めている。回復室は平和で静かであるのに比べて,I. C. U.は,常に多忙でごったがえしているのが対象的である。
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