Japanese
English
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
緒言
一般に,生体の諸現象は時間の関数として表わされうる波動現象であることは,従来から認められている事実である。生体の波動現象ではその周期ならびに振幅は複雑な変動をしめしている。周期的であると考えられる循環器系の諸現象においても,やはり,詳細に調べてみると,その周期ならびに振幅は各心拍毎に多少変動しており,正確な周期関数であることは稀である。心肺疾患のうちの複雑な不整脈を示すものではとくにそうである。
したがって,時系列解析における通信統計理論1)2)を用いて,生体の現象あるいは循環器系の諸現象の周期ならびに振幅を追求することは,きわめて有益である。現在のところ,この通信統計理論を脳波に応用して種々の成果3)5)が報告されており,心電図への応用に関しては,2,3の研究6)7)がみられる程度であり,他の領域においてはあまり応用されていない。
There have been various reports in which the harmonic analysis of the statistical com-munication theory is applied to organic phe-nomena in the medical field. Well-known among the applications are electroencephalo-gram and electrocardiogram.
The author planned to know about patho-logical physiology of cardiopulmonary hemo-dynamics from a totally new standpoint, by making a harmonic analysis of pulmonary arterial stem pressure curves.
Copyright © 1967, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.