Japanese
English
ジュニアコース
負荷心電図法の負荷と評価
Method and Evaluation of Exercise Test in ECG
戸山 靖一
1
,
鈴木 恵子
1
Seiichi Toyama
1
,
Keiko Suzuki
1
1大阪府立成人病センター
1Center for Adult Diseases, Osaka
pp.513-520
発行日 1966年6月15日
Published Date 1966/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201606
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潜在性冠不全の有無を知るために,負荷心電図がとられるようになった歴史は古い。しかしそのなかにあってMasterによる二階段試験(two step test)は,運動負荷試験の標準としてかなり広く使用されていることはいうまでもない。Masterがこの二階段試験について最初に発表したのは1929年で1),その後次々と論文を発表し,一昨年も運動中の変化と運動後の変化とについてのべた報告がある2)3)。この二階段試験はわが国でも以前から紹介されていた。これが普及するようになったのはそう古いことではないが,人間ドックが広く行なわれるようになった近年では,とくにroutine化される傾向にある。
ところが,この方法については判定基準について論争があり,Lepeschkin4)のを始めとして多くの人によってMasterのふるい基準に対する批判が行なわれ,わが国でもいくつかの基準が設けられて,Master5)自身も数年前に新しい基準を発表しているほどである。また最近テレメーターが開発され運動中の心電図変化を記録し,それの利点についてのべた論文も少なくない。さらにMasterの運動回数自体にも問題があり,それについて検討した報告もあらわれはじめている。
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