Japanese
English
綜説
放射性アイソトープによる右→左シャント量,特に肺シャント量の測定
Estimation of Right—to—Left Shunt by the Use of Radioactive Isotope.
池田 和之
1
Kazuyuki Ikeda
1
1東京大学医学部麻酔科
1Dept. of Anesthesiology, Faculty of Medicine, University of Tokyo.
pp.187-193
発行日 1966年3月15日
Published Date 1966/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201563
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はじめに
最近,はなばなしく,肺の局所機能測定法として,放射性アイソトープを用いる方法が登場した。これは,γ線の透過性を利用したもので,この方法によって,いくつかの新しい知見が報告されている。
肺全体の機能測定についても,アイソトープを利用した報告が二,三みられる。85Krを使用して,肺気腫患者のガス分布血流量をみたGurtnerらの報告はよく知られている。この方面での,アイソトープ使用の利点をあげれば,ガス中あるいは,血液中に含まれる微量のトレーサーを測定できること,精度が高いこと,ほかのガスが共存していても補正の必要がないことなどであろう。とりわけ秀れた応用例は,central circulation中での右→左シャント量測定である。これには放射性ガスが使用され,従来の方法ではえられない大きな利点をもたらした。
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