Japanese
English
特集 手法が確立するまで—血液ガスと呼吸管理の領域から
肺血管外水分量の測定と評価
Measurement and Assessment of Pulmonary Extravascular Water Volume
金沢 実
1
Minoru Kanazawa
1
1慶應義塾大学医学部内科
1Department of Medicine, School of Medicine, Keio University
pp.947-950
発行日 1996年9月15日
Published Date 1996/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404901330
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はじめに
肺水腫は肺血管外水分の病的な貯留と定義される.したがって,心原性肺水腫においても,また透過性肺水腫においても肺水腫の重症度を定量的に定めようとすれば肺血管外水分量の測定が必要となる1,2).現在のところ臨床的に用いられる肺血管外水分量の推定法は胸部X線写真である.胸部X線写真では,陰影の広がりと濃度から肺水腫の程度を推定している.しかし,ある程度以上に水分貯留が進まないと陰影として検出できない,陰影が水分(水腫)か細胞成分(線維化など)かの区別が困難である,定量性がないため評価が主観的にならざるを得ない,などの欠陥が避けられない.
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