特集 原子力と公衆衛生
綜説
放射性アイソトープの治療への応用
宮川 正
1
1東京大学
pp.31-38
発行日 1956年6月15日
Published Date 1956/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401201692
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まえおき
公衆衛生の専門誌に放射性アイソトープ(以下R.I.と略記する)の治療への応用を紹介する理由を一応考えてみたい。この読者はおそらくR.Iによる治療の内容そのものよりR.I.を治療に使用する場合のR.I.に対する心構え(或は管理)に重点をおかれることと考える。R.I.の関係する分野は今後増々拡大する一方でR.I.の管理は今後あらゆる方面の専門家の立場から考案され工夫され実施されなければならない。かかる見解で国民を放射線障害から保護すると云う一般論の一部として放射線衛生の立場からR.I.による治療を眺めていただきたい。
放射線専門医の立場としても斯る点は常々考慮し,努力して居るが他の見解から広視野に立つて考察していただくことは大切である。
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