Japanese
English
綜説
実験的肺塞栓症の問題点
Some Aspects of Experimental Pulmonary Embolism.
村尾 誠
1
,
鵜沢 毅
2
Makoto Murao
1
,
Takesi Uzawa
2
1東京大学医学部上田内科
2東京大学医学部上田内科教室
1Dept. of Internal Medicine, Faculty of Medicine, Univ. of Tokyo.
2Dept.: of Internal Medicine, Faculty of Medicine, Univ. of Tokyo.
pp.337-342
発行日 1965年5月15日
Published Date 1965/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201443
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緒言
1856年,Virchowがはじめて肺塞栓症の剖検例の報告をして以来,肺塞栓症の病態生理に関する研究はおびただしい数にのぼっている。とくに循環動態の変化・瞬間死の原因をめぐり,肺血管床機械的閉塞説と神経反射説との対立が続いている。今日までの大勢では,両者の間では機械的閉塞説が有力であるが,他方近年の研究によってさらにセロトニンをはじめ化学物質による呼吸循環調節の存在も知られて来ている。我国においても,統計上で肺塞栓症の増加傾向がみとめられる。この時期にあたり,肺塞栓症の病態生理を今一度見なおしてみたい。
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