Japanese
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ジュニアコース
電解質(1)—電解質測定法
Electrolyte Metabolism (1):Measurement of Electrolyte Concentration.
伊達 俊夫
1
,
中島 享
1
Toshio Date
1
,
Tooru Nakajima
1
1慶応大学医学部笹本内科
1Dept. of Internal Medicine, School of Medicine, Keio University.
pp.489-494
発行日 1964年7月15日
Published Date 1964/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201339
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はじめに
われわれ人間は変化の激しい環境の中で生命を維持するために数多くの調節器管をもつて内部環境,すなわち体液の恒常性を維持しようとしていることが知られている,体液に関しては水と電解質は重要な成分であつて,その調節が適当に行なわれて初めて生体は順調な生活活動を行なうことが出来る。この水と電解質の重要性が日本の臨床医学でとりあげられるようになつたのは過去10年来のことであるが,その測定法と臨床的知識は比較的短期間に普及しつつある。この急速な進歩は炎光分析によつてNa, K, Caなどの測定がごく容易に行ないうるようになつたことによるといつてもよいと思われる。
炎光分光分析法の起源は1861年KirchhoffとBunsenが焔色の分光分析を行なつたことに初まるが,臨床的な体液電解質の測定に用いられたのは戦後のことであり,その後急速な普及が行なわれて,現在では炎光分析による電解質測定が広く一般に行なわれている。
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