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文献抄録
結核の晩期初感染の病理—E. Uehlinger:Zeitschritif übr Tuberkulose, Bd. 114, Heft 3/6, 214, 1961.,他
Die Pathologische Anatomie der Tuberkulösen Späterstinfektion.
中谷
pp.487
発行日 1964年7月15日
Published Date 1964/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201338
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著者は晩期初感染結核を1939年から1945年までの間の兵士の剖検所見をもとにして四つに分類している。(1)単純性晩期初期変化群。これは結核菌による肺炎,気管支,血管周囲性リンパ管炎,所属肺門リンパ節の炎症から成立ち,双極性像が特色で,それと同時に抗体が生成される。X線学的には上葉および中葉の浸潤像がしばしば見られる。(2)進行性初期変化群,これは初感染が双極性初期変化群とともに静止しない場合に進展するもので気管支リンパ腺結核,結節性紅斑,湿性肋膜炎等の型であらわれる。(3)血行性および気管支性早期散布を伴う初感染。これは初感染の際菌血症の程度,個体の免疫力によつて種々の型をとり,髄膜,骨,副睾丸等種々の臓器に進展する。また気管支性散布は気管支リンパ膜穿孔によるもので女性に多くみられる。(4)晩期初感染の早期再燃。これは初感染後2年以内におこるもので空洞を生ずるが,発生頻度は少ない。以上のことから次の三つのことの必要性をのべている。(a)BCGによる晩期初感染予防,(b)ツ反応,X線による早期発見,(c)Chemoprophylaxeによる初感染進展の防止。
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