技術講座 生化学
血清電解質測定の標準法(NBS)
小林 一二美
1
1順天堂大学付属病院中央検査部
pp.405-408
発行日 1981年5月1日
Published Date 1981/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543205321
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
"臨床化学分析における標準法"という日本語に対する統一見解は,まだ明らかにされていない.米国通商産業局のNational Bureau of Standards(NBS)は各種の標準物質を分けてもらえることで我が国に知られているが,1973年以来,血清電解質の測定法の検討を国際的規模で行い"reference method"として発表した.本文の目的はその紹介である.
この"reference method"を標準法と訳してよいか悪いかは分からないので,今後の意見に従がうつもりである.またこのNBSのreferencemethodはNCCLS(National Committee for Laboratory Standard)の定義(案)に従うとreferencemethod class Aに相当するもので,日常検査における比較対照のよりどころとして十分役立つものと考えられる.その理由は,使用機器の種類を問わないこと,ガラス器具,標準物質などの消耗品を指定どおりに用い,操作はやや面倒であるが,これも指示どおりに行えば,どこの検査室でも実行可能だという点にある.
Copyright © 1981, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.