Japanese
English
方法と装置
半導体脈波計の試作
A New Semi-conductor Sphygmograph.
中山 昭雄
1
Teruo Nakayama
1
1名古屋大学医学部第1生理学教室
1Dept. of Physiology, Nagoya University School of Medicine.
pp.485-487
発行日 1964年7月15日
Published Date 1964/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201337
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脈波の記録法を大別すると,一つは観血的にマノメーターを使用するもの,もう一つは皮膚上から記録を行うものがある。前者は受感部素子の改良と電気的記録法の向上が相まつて近年著しく精度を高め,定量的記録が可能となつた。しかしながら装置の性質上その使用はやはり研究室内に限られている。一方後者の記録法としては従来主として機械的な直接記録が行われ,Dudgeon式,あるいはFrank-Petter式等が用いられ,我が国においては空気伝導式の呉・酒井氏脈波計が市販された。しかしながらそのいずれにおいても得られる波形にかなりの歪があるので,使用されることは比較的稀であつた。
橈骨動脈を触れると,心搏数のみならず,脈搏の大小,硬軟,その組合せによる強弱,規則性,脈波の急峻な上昇・下降.あるいは血圧もある程度推測されると云われるが,もしこれを簡易に記録することが出来れば,何かと便宜なことと思われる。しかしながら皮膚面上から動脈の拡張として脈波を定量的に記録することは困難である。そこで振巾の絶対値はともかく,忠実な波形が容易に得られるならば,それだけでも利用の途も多いことと想像される。
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