Japanese
English
原著
低体温血流遮断時脳波の実験的研究
Experimental Studies on the EEG (Corticoand Subcorticogram) during Circulatory Arrest under Hypothermia.
福慶 逸郎
1
,
弥政 洋太郎
1
,
加藤 茂雄
1
,
阿部 稔雄
1
,
坂口 昭五
1
,
前原 利仁
1
,
南川 紀
1
,
三浦 旻
1
,
黒岩 常泰
1
,
岡本 晃愷
1
,
清水 健
1
Itsuro Hukkei
1
1名古屋大学医学部第1外科教室
1The 1st Dept. of Surgery, School of Medicine, Nagoya University.
pp.53-60
発行日 1964年1月15日
Published Date 1964/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201284
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I.緒言
低体温直視下心臓内手術も既に一般化し,当教室においてもその手術例数は,90例になる(第1表)。この分野における脳波の重要性も増し,したがつてこれについての研究報告は,Chatfield1),Gänshirt2)3),Callagham4),McMillan5),Ten—Cate6),Biegelow7)8)9), McMurrey10)11), Pe—arcy12),Lepore13),平井14),木本15),岡村16)17)等多くみられるが,冷却時にくらべ遮断時,復温時の脳波の検討はまだ不充分である。特に遮断時については脳波が得られぬまま今日まで放置されてきた。したがつて遮断限界については,脳波的に考察されることは困難とされ14),組織の酸素消費等から検討された2)3)7)9)15)18)19)20)21)22)ものが多い。われわれも遮断時の脳変化を組織学的,酵素化学的に検討して発表した24)25)が,今回は脳波的に追求,分析して新たなる知見を得たので報告する。
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