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特集 血管造影法
綜説
心臓・大血管造影法
Angiocardiography
島津 フミヨ
1
1東京女子医科大学
pp.537-546
発行日 1961年8月15日
Published Date 1961/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201010
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I.はじめに
心臓,大血管の内腔を造影しようとする試みは1929年ドイツのForsmannに始まるが,これを臨床検査法として確立し今日の基礎を築いたのは1937年アメリカのRobb-Steinbergらで,彼等の文献に記載されている方法1)は今日用いられている血管心臓造影法(以下A.C.G.法と略称する)と原理的には何等異る所はない。
A.C.G.法は生体における循環器系内腔の観察を可能ならしめる唯一の検査法で,極めて豊富な形態学的知見を得る点では他の何れの検査法にも勝るが,最近では内腔の形態観察のみにとどまらず機能面(血行動態)にまでわたる検査が可能となり心疾患,特に先天性心疾患患者の診断ならびに外科的治療の際の方針を指示するのに不可欠な検査法となるに至つている。
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