巻頭言
呼吸と臓器循環;臓器血管の調整的反応性について
原 亨
1
1大阪医科大学
pp.971
発行日 1959年11月15日
Published Date 1959/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200829
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前世紀末から今世紀始めにかけて,高地低圧に於ける呼吸と循環が生理学者の注目をひき,第1次大戦前後に亘つて高山遠征に於ける呼吸と循環の態度が究明され,血液酸素の減少が明かにされた。1920年にJ. BARCROFTはJ. S. HALDANEと共にAnoxaemiaなる語を用い,これは機械(臓器)の運転を停止させるだけでなく,その機構を破壊すると喝破した。まもなく1920年代には生化学面からのH. WIELAND, T. THUNBERG, O. WARBURG等の画期的な業績によつて,組織酸化還元機構の究明に暁が告げられた。
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