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講座
ヘリウムによる肺内ガス分布に関する研究—特に肺内ヘリウム曲線を中心として
On the Study of the intrapulmonary gas distribution by the helium closed circuit method:on the intrapulmonary helium curve
海老名 敏明
1
,
金上 晴夫
1
,
桂 敏樹
1
,
青沼 賢治
1
,
白石 晃一郎
1
1東北大学抗酸菌病研究所
pp.151-161
発行日 1959年2月15日
Published Date 1959/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200726
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I.緒言
肺の基本的機能であるガス交換は,換気分布,拡散,肺毛血管血流という一連の過程を経て行われる。したがつて肺内ガス分布の障碍の有無を知る事はガス交換障碍の原因を検索するという点で重要であるばかりでなく,肺気腫及び気管支拡張症と密接な関係があり,更に,その重篤度と極めて深い関係を有するので,肺内ガス分布異常の測定は重要な肺機能検査法としてひろく用いられて来た。従来肺内ガス分布異常測定法としてはCournand3)の肺内ガス混合指数(Pulmonary Mixing Index) Fowler6)のO2 Single breath testが臨床的にひろく用いられ又,Nitrogen Meterにより肺内のN2 clearance Curveを分析し,Nitrogen Clearance rate, Slow spaceの測定を行いPulmonary Ventilationの障碍を測定する方法としてCournand3),Fowler6)Robertson7),Bateman17),Luft12),Boothby11)笹本8),横山2),Cohen9)等の報告がある。
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