技術解説
肺内ガス分布検査
佐々木 孝夫
1
1東北大学・第1内科
pp.141-147
発行日 1978年2月15日
Published Date 1978/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542914662
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ラジオアイソトープによる肺の地理学的分布の検査を除けば,肺内ガス分布の検査は呼気ガスを分析するもので,その基本的実施手順は今日でも変わっていない.変わってきているのは,ガス測定器の発達とその応用により,例えば,質量分析計の応用により数種のガスを同時にしかも連続的に測定でき,ガス分布に及ぼす生理的影響因子がいっそう明らかとなってきた点と,コンピューターの応用によりデータの分析解析法が複雑となっている点であろう.
本稿では,初めに肺内ガス分布の基本的概念とガス分布検査法一般について解説し,後半はこれから肺内ガス分布の検査を始めるのに参考となるように,具体的に最も基本となる単一呼吸法と連続呼吸法の代表的なものを解説する.なお,紙面の都合上,ラジオアイソトープによる検査は割愛した.
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