Japanese
English
症例
四部調律心音を示した高血圧性心不全症の1例
Hypertensive Heartfailure with Quadruple Rhythm
吉村 正蔵
1
,
海渡 五郎
1
,
児玉 昭
1
,
山寺 保
1
,
原 喜文
1
Shozo YOSHIMURA
1
1東京慈恵会医科大学上田内科学教室
1The 1st Department of Internal Medicine, Tokyo Jikei-kai School of Medicine
pp.119-122
発行日 1957年2月15日
Published Date 1957/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200466
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心音の聴診でdiastolic gallop rhythmは予後不良の徴とされているが,極めてまれに四部調律心音,即ち正常のⅠ音・Ⅱ音の他に拡張期に二つの過剰心音を聴取することがある。
この四部調律心音は始めRoutier1)等がrhyth—me a quatre tempsとして,又Duchosal2)等がfour time rhythmとして報告した。更にquadruple rhythm,或は聴診上の感じからtrain wheel rhythm3),4)とも呼ばれている。しかしその報告は極めて少なく,特に心音図上に確認した報告は本邦では見当らないようである。我々は聴診上四部調律心音を疑い,心音図上でこれを確認した青年悪性腎硬化症の一例を経験したので報告する。
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